オンライン化粧品販売がかつてない成長を遂げる中、売上を伸ばし、よりスピーディーで確実な出荷を実現するカギは、倉庫自動化サービスです。Rituals CosmeticsとArvatoが業務をレベルアップさせるために選んだのは、AutoStoreでした。
受賞歴のあるブランド、Rituals Cosmeticsは、オランダのアムステルダムを拠点として、2000年以来、美容&健康業界で確固たる地位を築いてきました。ヨーロッパと北米で展開する店舗、スパ、ホテルに加え、オンラインや「クリック&コレクト」でさまざまなラグジュアリー商品を購入できます。しかし2019年、需要の増加とショッピング習慣の変化に伴って、進化するオンライン市場に同社のeコマースモデルを適応させなければならないことが明らかになりました。
Rituals Cosmeticsはeコマース向けの物流サービスとして、Arvatoのサプライチェーン管理ソリューションを使用しています。ちょうど新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の大流行が始まったときに一連の自動化ソリューションを導入したため、需要の増加にすぐに対応できました。Rituals Cosmeticsは市場で特にめざましい成長を遂げているオンライン化粧品小売企業であり、一方Arvatoは既存の需要を満たしながら今後の成長に備えるために、拡張可能な自動化サービスと総合的な倉庫管理システム(WMS)ソフトウェアとを組み合わせた物流戦略を必要としていました。
年平均成長率が30%から40%に達する中、Rituals Cosmeticsは需要に対応するため、eコマース業務の見直しを迫られているところでした。Arvatoのシニア・ロジスティクス・エンジニアであるMaurijn Hellenthal氏によれば、2014年のスタート時には「梱包用の机2台といくつかの棚」だけでしたが、新しいシステムでは効率性を高める必要があり、特にピーク時には1日平均1万件から2万5,000件以上に及ぶ注文を処理できる能力が求められました。
同時に、COVID-19の大流行への対応として実施された公衆衛生対策によって、Rituals Cosmeticsの顧客が選ぶ買い物方法は一変しました。たとえば、ドイツで最初のロックダウンが発表されて間もなく、同社に入った注文は4万件でした。これは「ブラックフライデーの2倍です」とHellenthal氏は説明しています。
消費者需要の高まり、倉庫コストの高騰、そして従来のサプライチェーンに混乱が生じる中で、Arvatoは顧客基盤を維持しながら、その後の事業拡大に備えて迅速な対応を迫られていました。そのとき独自の解決策を提示したのが、AutoStoreの自動化ソリューションのプロバイダー企業であるSwisslogです。Swisslogは期待を上回る成果を上げ、ArvatoとRituals Cosmeticsは過去最大の課題に対応することができました。
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強化されたAutoStoreの倉庫自動化サービスによって、ArvatoはRituals Cosmeticsの注文の約80%を自動的に処理できるようになりました。これにより、処理時間は短縮され、顧客の期待の変化に対応できるようになりました。AutoStoreのパートナー企業であるSwisslogが提供するSynQインターフェイスのソフトウェアを使って、倉庫作業員は注文状況をリアルタイムで監視することが可能になりました。注文はQuickMoveコンベアシステムでArvatoの付加価値サービス部門に運ばれ、必要に応じて追加準備が行われたあと、さらに手作業でラベル付けと封印が行われます。
またこの新システムでは、定期的な業務ローテーションや従来の業務の軽減など、Arvatoの倉庫チームにも変更が加えられました。さらにオーダーメイドボックスを使用することで、パレットあたりの注文数を2倍の120に増やし、ArvatoのCO2 排出量を大幅に削減しています。
その他ArvatoがAutoStoreシステムから得たその他のメリットは、以下のとおりです。
この独自のAutoStoreシステムは、2段階に分けて導入されました。2019年9月にオンラインで行われた第1段階は、急速に変化するArvato側の要望に対応できる、ぎりぎりのタイミングでフル稼働となりました。このとき設置されたのは、3万6,000個のビンから構成されるグリッド、36台のAutoStoreロボット、6か所のピッキングステーション、2か所のインバウンドステーションです。
また、ガス、エアゾール、可燃性液体を安全に保管できる独自の貯蔵施設も建設されました。これは、おそらく世界で初めて自動化を導入した危険物貯蔵ソリューションで、「前人未到の複雑な挑戦でした。Arvatoは規制や保険、そしてもちろん安全性の問題を含めて、このソリューションを引き受けました。そのためにはある種の重大な作業も必要でした」と、Hellenthal氏は語ります。
ヨーロッパ全土でCOVID-19への対策として制限措置が導入されたため、第2段階の着手は予想よりも早まりましたが、AutoStoreはArvatoの既存システムをただちに拡張できました。すぐに15台の新しいロボットを即時に導入した後、50台を追加し、ピッキングステーションの数を倍増させました。グリッドはすでに拡張の準備ができていたため、AutoStoreは最小限の準備とダウンタイムでこうした変更を実施できました。また、計画よりも多くのロボットを追加発注したArvatoは充電時間を増やし、機器の可用性を高めることで、24時間365日稼働に切り替えることができました。
さらに大規模化を進める中で、Swisslogが提供するSynQ 倉庫管理システム(WMS)ソフトウェアにより、合理化された倉庫の全業務を自在に制御できるようになりました。プット・トゥ・ライト式のオーダーピッキングカートシステムによって、6種類の標準カートンサイズに従って注文を割り当て、1つのカートで最大30件の注文に対応し、1つのピッキングステーションにつき同時に4つのカートで、120件の注文処理が可能です。
「私たちはお客様とともに成長し、今後の成長に対応できる自動化システムを一緒に探しました。私たちが求めていたのは、注文量の増大に対応できる一方、さらなる成長を可能にする拡張性と柔軟性を兼ね備えたシステムです」
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